「自分の声を聞いてほしい」とカメラに向かい、真っすぐに思いを伝える岡田さん。撮影/写真映像部・東川哲也
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 1年前、“優等生”だったトップアイドルは、一夜にしてバッシングの嵐にさらされた。あのとき、人間・岡田奈々には何が起こっていたのか。複数回のロングインタビューに応じた元AKB48の岡田奈々さんが、「自分をもっと知ってほしい」とカメラに向かって語りかけた。

【写真】「どんな顔でテレビに出ればいいのか」切実な表情の岡田奈々さん

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――2022年11月の週刊誌報道後、どんなことがありましたか?

 週刊誌が出て、猛バッシングを受けてから、ごはんが喉を通らなくなってしまって。でも、同時、その半年前ぐらいから、パニック障害の抗鬱剤を飲んでいたので、ごはんは食べられないけど、鬱剤とお酒だけはストレス発散で飲んでしまう日々が続いてしまっていて。そこから一時期記憶がなくなってしまって、マンションの2階から転落してしまって、大けがをしました。2022年の12月から(翌年の)1月まで、まるっと1カ月休養をさせていただいて――、そんなつらい時期もありました。

どんな顔でテレビに出ればいいのか

 どうしても歌番組だったりとか、人前に出たくない。こんないろいろな人に迷惑をかけてしまった自分がどんな顔でテレビに出ればいいかがわからなくって、怖かったんですけど、それでも毎日番組に出ていたら、だんだん自分も壊れてきてしまって。そういう転落事故にはつながりました。

――バッシングには2017年総選挙でのスピーチも影響していた?

 今考えると、とても未熟だったと思います。あんまり人生経験もしたことがなくって、もともと当時、自分のセクシャリティーがレズビアンだったので、レズビアンといわゆるストレートの皆さんとは「世界が違う」って勝手に思い込んでしまっていて。レズビアンの私はなぜか許されている気持ちになってしまっていたんですね。だからこそ、スピーチで、男女のスキャンダルで炎上して、ネタにする人だったりとか、活動に対して不誠実な方がいたりとか、そういうところに対して、「真面目にやってほしい」「真面目な人がトップを取れる」というふうに、明言してしまったんですね。

 それがブーメランとして、5年後の自分に返ってくるとは思わず…。これは自分の責任ですね。自己責任。ただ、人間なので、5年前の気持ちと今(の気持ち)はもちろん違うし、昨日の考えと今(の考え)は違うかもしれないし。というのは、人として感じたことですね。本当に未熟でしたね。

――「卒業」は報道後の決断だったのだろうか。

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