Matt:大学の3年生の前期には単位を取り終えたので、大学生活が1年半も余ってしまって。何をしようかなと考えていたら、4年生でも行ける留学のプログラムがあったので、それに参加してアメリカに行きました。
林:大学同士の交換留学ですね。アメリカのどちらですか。
Matt:テネシー州です。
林:Mattさんはお子さんのころから英語がお上手だったんですよね。
Matt:小さいころから、母が自然と英語を使う環境を作ってくれたんです。英会話を習ったり、年末年始は毎年オーストラリアのケアンズへ行って、そこで英語を使う機会があったり。留学して大学時代も英語を使っていたので、何となく学んできたという感じですね。
林:お母さまは選択肢が広がるようなことを、たくさんしてくださったんですね。
Matt:そうですね。Mattという名前も、おなかにいるときからついていた愛称なんです。海外に行ったときに名前を呼ばれやすいようにって。
林:アメリカ留学は楽しかったですか。
Matt:すっごい楽しかったです。友達もたくさんできたし、僕が変わるきっかけにもなって。ほんとに大切な時間でした。
林:そのままアメリカのどこかの大学に行こうかな、とは思わなかったんですか。
Matt:そうしようかなと思ったんですけど、留学中に人生初のハロウィーンの経験をしたんです。ジョーカーという役で、真っ白に白塗りして、唇を真っ赤にして耳のほうに広げて描いて、目もメイクで大きくして、髪の毛も緑にしました。そのコスプレをSNSに載せたら、日本のリサーチ会社の目にとまって、オファーが来たんです。それをきっかけにメイクがすごく楽しくなって、テレビに出始めたんです。
林:最初、「桑田さんの息子」ということを隠してたんですって?
Matt:そうですね。兄は野球をやっていたので、兄の存在は知られていたんですけど、僕は存在すら知られていませんでした。だから、途中で「桑田の息子だ」とわかって、みんなびっくりしたと思います。