鬼越トマホークの金ちゃん(右)と坂井良多(写真:日刊スポーツ/アフロ)
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 お笑い賞レースで優勝したわけでもないのに、いつのまにかゴールデンタイムのバラエティー番組に出始め、CMにも出演するなど、今年は飛躍の年になったお笑いコンビ・鬼越トマホーク。ふたりがケンカを始め、誰かがそれを止めようすると暴言を浴びせられ、仲裁した人が最もダメージを受ける……という斬新すぎる「ケンカ芸」を武器に知名度を上げ、最近では大御所芸人だけでなく俳優やアイドルにも暴言を浴びせることで新たな笑いを生んできた。

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 金ちゃん(38)と坂井良多(37)によって2010年に結成された鬼越トマホークは、今やバラエティー番組にはなくてはならない存在になりつつあり、そのビジュアルや芸風から“黒いサンドウィッチマン”と称されるほど。近年のコンプライアンス至上主義のなか、共演者に罵詈(ばり)雑言ばかりを浴びせ、炎上上等のスタイルで勝負し続けている。彼らはなぜウケるのか。お笑いに詳しい放送作家はこう語る。

「コメントもネタも即炎上する時代なので、事なかれ主義な芸人が大多数を占めるなか、鬼越トマホークは常にギリギリを攻めてくれるので、大人数が出演するバラエティーなどでは“裏回し”的な存在として重宝されています。彼らがすごいのは、罵詈雑言を浴びせつつも、“本当にNGなこと”はしっかり理解している点です。数々の場数を踏むことで、ギリギリOKな際どいラインを見極められています」

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NSC講師陣が「鬼越は必ず売れる」