マイクロフォーサーズ用のF0.95シリーズに超広角登場
フォクトレンダーのF0.95シリーズにまた新しく明るい「目」が加わることになった。35mm判換算で21mm相当の画角が得られる超・大口径広角レンズである。
最近ではニコンのAF-S NIKKOR 20㎜ f/1.8G ED や、シグマの24㎜ F1.4 DG HSMなど、このクラスの広角レンズの大口径化が盛んだが、マイクロフォーサーズでは実焦点距離が短いため被写界深度がさらに深く、ボケ量は35mm判用の同画角レンズよりも2段分明るくして同等の描写になるといわれているから、このレンズの存在意義は大きい。
低照度下の撮影に重宝するのはもちろんのこと、画角は広いのに被写界深度は浅いという不思議な効果を得られるのはうれしい。フォーカシングはマニュアルで、開放値近辺に絞りを設定する場合は神経を使うが、日中晴天下など、絞りをかせげる撮影では目測でも問題ない。
最短撮影距離は0.17m。レンズ構成は10群13枚とぜいたくなもの。非球面レンズを2枚使い、徹底した収差補正が行われている。また鏡胴デザインが非常に美しく、装着するカメラを選ぶところがあるほどだ。
デザイン
やや大柄なレンズだが金属鏡胴、フォーカスリングのローレットの刻みが美しい
使用感・操作感
MFなので撮影にはコツが必要だが、一般的な撮影では目測設定も可能だ
描写性
広角レンズだけあって収差補正は徹底している。平坦性のある高品位な描写だ
◆赤城耕一
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●焦点距離・F値:10.5mmF0.95●レンズ構成:10群13枚(非球面レンズ2枚)●最短撮影距離:0.17m●最大撮影倍率:1:8.2倍●画角:93°●フィルター径:Φ72mm●大きさ・重さ:約Φ77×82.4mm・約585g●価格:税別14万8000円