「メガバンクはコンプライアンス(法令順守)に敏感になってきたと感じています。特に三井住友銀行は現場の意識改革が進んでいると評価しています。少し前、『定期預金は金利が低いから』と、日本の国債をすすめられました。うれしかった」
付き合いから地銀でつみたてNISAをしていたが、新NISAはネット証券でやることにした。その手続きで地銀の窓口に行くと、「つみたてNISAは10月で終えます」という書面への署名を求められた。
「新NISAから金融機関を変えても、つみたてNISAは12月まで地銀で続けられるはずなのに『12月まで積み立てを続けたいなら、改めて12月に来店を』と。新NISAでの手続きを失敗したくなかったので、あきらめてサインしました」
信託銀行、信用金庫は丁寧な対応だが、紹介される投資信託の信託報酬は高いものが多い。
「対面証券では野村証券も利用しています。情報提供をしてくれますが、無理な勧誘はなく、平和です。こういう方もいるんだな、と。結局はメガバンクがOKで地銀はダメとか対面証券がどうとかいう話ではなく『いい人に出会えるかどうか』が鍵かもしれません」
(経済ジャーナリスト・向井翔太、編集部・中島晶子)
※AERA 2023年12月4日号より抜粋