一番の禁忌は償還

「私どもが心に刻んでいることがあります。投資信託、特に新NISA対象の投資信託が一番やってはならないことは『償還(運用打ち切り)』です。永続的に安定運用を続けることが最重要と考えます」

 12月1日から「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」が信託報酬を0.0561%に引き下げると発表した。楽天グループも本気だ。全世界株式に限らず、今後もコスト競争は続くだろう。eMAXIS Slimは王者なだけに追われる立場である。

 信託報酬の引き下げの裏に綿密な試算はあるか。ほぼ永遠に運用を続けられるだけの根拠は。ほったらかし新NISAのお供にする投資信託は、20年後も30年後も笑顔で運用していそうな投資信託を選びたい。(金融ジャーナリスト・大西洋平、編集部・中島晶子)

AERA 2023年12月4日号より抜粋

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