南野陽子

国生さゆりと似たタイプ

 また、エスワン・カンパニーはいわゆるブラック体質で、トップアイドルかつ屋台骨でもある彼女にさえ、数万円の月給しか払っていなかった。そのため、彼女は独立して個人事務所を作るが、そのしっぺ返しとして仕事を干され「生意気」うんぬんというバッシングも受けることに。負けじと雑誌で猛反論したりもした。

 それでも同情した勢力が彼女を映画界に引っ張り出し、映画女優として盛り返すわけだ。この経験が自分の力でやっていけるという自信にも、ともすれば過信にもつながったのだろう。

 ただ、恋愛については芸能活動以上に、自力だけではどうにもならないところが大きい。頑張った結果、破局に終わると、気持ちが弱まり、優しくされると頼ってしまうというところもあるのではないか。前田亘輝の直後の石井竜也、クリエイティブディレクターの直後のこの男性、というのはまさにそのパターンに思われる。

 じつは彼女と似たタイプに、国生さゆりがいる。年齢は南野が1歳下だが、世に出たのはほぼ同時期。盗撮したカメラ小僧からフィルムを取り上げた、などの我の強い武勇伝にも事欠かない。と同時に、最近は小説を書いたりもしている。

 ともにアイドルから女優へという転身をしたが、南野が石井と破局した頃、こちらも長渕剛との不倫で注目された。長渕がクスリで逮捕されたことから、自らの無実と不倫の清算を記者会見でアピール。その後は地元愛の強いヤンキー系らしく(?)中学時代の同級生と結婚したが、離婚して、そこからヨリを戻したりまた別れたりした。さらに、コンサルタント会社社長との再婚も約1年半で終了。こちらも「男運が悪い」といわれる元アイドルのひとりだ。

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「AKBに入ったら、絶対に1位になれると思う」