国民の立場から言えば、解散総選挙なしのまま自民党政権を続けざるを得ないという状況の中では、せめて石破氏や河野氏のように、従来型の自民党派閥談合政治にノーと言える政治家を総裁に選ぶ良識を自民党に求めたいところだ。

 4番手に挙げられる高市早苗氏は早くから立候補に意欲を示している。

 岩盤右翼、特に安倍元首相の支持層に強いため、一定の支持を集めるポテンシャルはあるが、党内では嫌われ者なので、現状では立候補のための20人の推薦人集めも難しく、仮にできても過半数の支持には到底届かないだろう。そもそも、こんな人が首相になったら、日本の政治は右翼層に乗っ取られて大変なことになる。国民の立場からは絶対に避けたい選択だ。

 世論調査では目立たないものの、この他に政治部記者などの間で名前が挙がるのが茂木敏充幹事長だ。派閥領袖に取り入るのが上手く、特に、麻生元首相の評価は高いと言われる。利権政治家の顔も持ち、派閥の支持は取り付けやすそうだが、国民人気はほぼゼロ。パワハラのエピソードがたくさんあるとの悪評が高く、選挙の顔には向いていない。

 さらに、目立たない実力者として林芳正前外相がいるが、岸田派のナンバー2の立場上、岸田内閣の下では動きにくく、岸田氏が責任を取らされた後にその一の子分が総裁になるのは党内の理解を得られない。

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無名だった上川陽子氏が急浮上