ブログとSNSには朝から有名ブランド売り場で並び、希望する製品を早く購入した「ブランドオープンラン」のポスティングがあふれている (出典=ネイバーのキャプチャー)

 韓国でラグジュアリーブランドは人気があり、各ブランドは度重なる値上げを行っている。シャネルは昨年4回、今年は2月と5月に値上げした。ルイ・ヴィトンも昨年2回、今年も6月に値上げした。両ブランドとも同じバッグの価格をフランス、アメリカ、日本などの国と比較すると、韓国内が最も高い。それでも韓国人の購買力は落ちないのだという。ブランド会社も「どうせ高くても買う」と考えているようだ。韓国消費者を“金づる”として扱っているという指摘すらある。

エルメス、ヴィトン、シャネル……

 昨年のエルメスコリアとルイ・ヴィトンコリア、シャネルコリアの売り上げは合わせて3兆9324億ウォンもある。日本円にすると約4325億6千万円。これは2021年と比べて22%も増加している。ルイ・ヴィトンコリアの売り上げは15%増、シャネルコリアは30%増。そしてエルメスコリアは23%増えている。

 問題は、高級外車やラグジュアリーブランドに走るのが富裕層だけではないということだ。そこで冒頭のカプアとブランドプアという言葉が生まれた。自分の境遇や今後の借金生活を顧みず、他人よりも自分をよく見せたいため、高級外車を買い、「似合わない服」を着る韓国人……。

 この消費者心理が韓国経済をいびつな形にさせ、さらに危機に追い込んでいるとアナリストは分析している。

ノ・ミンハ(現地ジャーナリスト)

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