皇室とSNSに関して、象徴天皇制に詳しい歴史学者で名古屋大学人文学研究科の河西秀哉准教授は、「佳子さまをアップしたTikTokには正直驚きました」としながら、こう話す。
女子高生が撮った写真が議論に
「2014年、上皇皇后両陛下が天皇皇后両陛下だった当時、私的な旅行中の天皇皇后両陛下を女子高校生が撮影した写真をネットにアップし、“不敬”だとされた出来事がありました。
微笑ましいおふたりの写真でしたが、天皇皇后両陛下にスマートフォンを向けることが議論される時代からは、いまは変わったんだなとは思います。
今回、佳子さまがペルーで見せた自然体の笑顔のように、我々と近しい存在であるということは見せる時代に入っているのかなと思います。これだけスマホが普及し、SNSが存在している限り、その姿を隠しても仕方ない」
加えて、「佳子さまご本人もSNS世代なんだということを感じた」と河西准教授は言う。
「ある種のカメラ慣れといいますか、スマホで撮影することも撮影されることも、世代としてもう慣れていますよね。
天皇陛下も皇太子時代に海外でセルフィーに対応され、話題になったこともあります。海外では皇室の方も開放的な感覚になられることもあるでしょうし、海外の方だと、日本の皇族の方たちに対しても構えず撮影することもありますよね。
それに対して撮られる皇室の方も心を開かれ、日本では見せない表情だったりをされるのでしょう。佳子さまの世代は、そういうことにも本当は慣れていらっしゃるのではないかなと推測されます」