実績のある選手では2016年からの広島3連覇に貢献した岡田明丈(30歳・投手)と、薮田和樹(31歳・投手)もオフに戦力外となった。岡田に関しては育成契約を打診されているというが、ともに近年は苦戦が続いていただけにどうなるか。

「岡田は2021年に受けたトミー・ジョン手術からの回復次第だが、2017年に2ケタ勝利を挙げた実力者なので(広島との育成契約次第だが)興味を持つ球団もあるはず。薮田は球威があり落ちる球も持っているので、起用法次第では復活の可能性がある。2人とも条件にこだわらなければ獲得に手を挙げる球団が出てくるのではないか」(広島担当記者)

 ソフトバンクから戦力外となった選手では、先述の森と増田は獲得調査の報道が出ているが、高橋純平(26歳・投手)、上林誠知(28歳・外野手)の2人もまずまずの実績があり、高い潜在能力を示しているだけに去就が注目される。

「高橋と上林は素晴らしいポテンシャルがあるが獲得にはリスクも伴う。高橋はグラウンド外での問題があり野球への取り組み方の改善が求められる。上林は一時期レギュラーにもなった実力者だがケガが多い。2人とも大化けする可能性はあるのですが……」(ソフトバンク担当記者)

 そのほか、ベテランでは通算1928安打の中島宏之(41歳・内野手・前巨人)、ソフトバンク時代は球界屈指のユーティリティプレイヤーとして活躍した福田秀平(34歳・内野手、外野手・前ロッテ)、通算64ホールドの田中健二朗(34歳・投手・前DeNA)なども現役続行を希望しているが、誰が“生き残る”のだろうか……。

「中島は2000本安打目前で営業的なうま味もある。福田は使い勝手が良いのでバックアップ選手としてはアリ。田中も今季を見る限りワンポイント程度なら十二分に通用する。修羅場を数多く知るベテランの経験値は魅力的。技術、体力に大きな衰えがなければ獲得に動く球団はあるのではないか」(在京球団編成担当者)

 このオフはソフトバンクから戦力外となった選手を中心に「まだまだ戦力になれる」と評価される選手は決して少なくない。これから所属先を見つけ、来シーズンに“復活”する選手はどれほど生まれるのだろうか。

暮らしとモノ班 for promotion
2024年この本が読みたい!「本屋大賞」「芥川賞」「直木賞」