さらにいえば、愛子さまが両親の助言通りではなく、ご自分の意思で服装や物事を選択しているのはないか、と石原さんは見る。
流行に強い関心を持つ若い女性ならば、違う組み合わせを選ぶかもしれない――。ファッションの専門家から見れば、そう感じるほど素朴な服装も過去にあったからだ。
「愛子さまにとっていま優先すべきはお洒落ではないのでしょう。母の雅子さまも、焦らずとも自分のスタイルを探し当てるはずと、娘の意思を尊重して自由にして差し上げているのだと思います」
「作り込まない」自然なふるまい
皇室解説者の山下さんは、皇室と国民をつなぐ要素のひとつは「信頼感」と考えている。
公務は皇室の務めではあるが、「仕事をこなしている」と国民に思われてしまえば、それによって距離が生じてしまう。ふとした言葉や仕草から、天皇や皇族方の人柄を人々に感じさせることができるか、それが大切なのだという。
清子さんは、内親王として世間の関心を注がれるなか、親しみを持って「サーヤ」と呼ばれてきた。そして愛子さまについて山下さんは、
「愛子内親王殿下は、皇族として『作り込んだ』様子を感じさせない純真さと、自然に備わっている品位をお持ちだと思います。そうした点が『裏表のないお人柄』と受け止められ、人びとに愛されている理由ではないでしょうか」
と指摘する。
「国民とともに歩む皇室の一員として、どうふるまうべきかは、難しい問題です。それでも自然体でいる姿が、国民の望む皇族の姿と合致しているのでしょう」
(AERA dot.編集部・永井貴子)