■周辺機器がそろっているのは……


 
 最後に価格を比較したい。直販サイトの価格を比べると、「Xperia Z4 Tablet」は8万1950円、「Surface 3」は64GBモデルで8万8344円(いずれも税込み)となっている。単純に比較すると、「Xperia Z4 Tablet」のほうが約6000円安いが、容量が32GBしかなく、Wi-Fiモデルしかないことを考えると、かえって割高かもしれない。

 このように比較してみると、「Xperia Z4 Tablet」が使い勝手がいいのではないかと感じるかもしれない。確かに、メモを取ったり、動画を視聴したり、ネットを閲覧するという目的であれば十分に事足りる。むしろ、こうした目的に留まるのであれば、「Xperia Z4 Tablet」の使用をオススメする。「Xperia Z4 Tablet」のほうがディスプレーも高解像なので、動画や写真を綺麗に見ることができる。何よりバッテリーの持ちが優れていて、軽くて持ち運びがしやすいのは、モバイル用途ではこれ以上ない利点だからだ。

 だが、普段仕事で使っているソフトを使いたいとなると自動的にWindowsタブレット一択になってしまう。身も蓋もない表現だが、やはりWindowsタブレットはパソコンなのだ。DVDを再生したいと思えば、「Surface 3」では、適当な外付けUSBドライブをつなげると使える。しかし、「Xperia Z4 Tablet」では、新たにAndroid OS対応のドライブを探す必要がある。Android OS対応の製品は続々と登場しており、それは今後も続くだろうが、Windowsが積み重ねてきた20年以上の周辺機器やソフトといった“資源”が使えるメリットは計り知れないものがある。

 互換性がある製品がすでにそろっている「Surface 3」をとるか、周辺機器の登場を待たなければならない「Xperia Z4 Tablet」をとるか。本体だけではなく、周辺機器やソフトにかかるコストも踏まえて、どちらの機種を選ぶのか、決めて頂きたい。

(ライター・河嶌太郎)

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