それでも、さすがにスピード差が大きすぎるだろうということで、RX-7はひとつ下のクラスに登録を変更しようという動きがあったのですが、「いいや、1台だけ表彰台に上がったことのあるRX-7がいるから、充分戦えるハズだ。クラス変更は認めない」という、反対意見が出まして……。その表彰台に上がったことのあるマシンが、のりピーハウスRX-7だったんです。それはそれは、カッコイイ伝説となりました。

 さらに、マカオグランプリのスーパーカーレースに、このマシンが遠征したこともあります。日本でこれだけ力のあるマシンなので、普通に走ったら予選はトップ通過。そのあまりの強さが現地チームの反感を買ってしまったため「穏便に楽しむために、表彰台のひとつ下の4位を目指そう」と目標を定め、各コーナーでドリフト走行するなど〝魅せる走り〞に徹していたところ、最終周で2位と3位が絡むアクシデントが起こり、うっかり2位で表彰台に上ってしまった……なんてこともありましたね。状況が状況だけに、揉め事にはならなかったのが幸いでした。

 そんな思い出が詰まったクルマだからこそ、次世代のRX-7を、カッコよく転がせるように頑張っていたいなと思います。

竹岡 圭(たけおか・けい)/モータージャーナリスト、タレント。日本自動車ジャーナリスト(AJAJ)協会副会長。モータースポーツに長年携わり、レースやラリーにもドライバーとして参戦中
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