投資単位の引き下げを求める東京証券取引所
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 株式分割は、すでに発行された株式を分割し、発行済みの株数を増やすことを言う。分割すると、株主にはその分の株式が割り当てられる。

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 例えば100株を200株に分割する場合(分割比率は1対2)、100株を持っている投資家は持ち株が200株に増える。

 一方で、株数が増えてもその企業の価値は基本的に変わらない。そのため、この株の1株あたりの価格は分割された分だけ減る。  株価が1千円の銘柄の株式100株を200株に分割する場合、分割後の持ち株は100株から200株に増える一方、株価は理論上、2分の1の500円に下がる。

 10月1日には、JR東海や村田製作所、ホンダといった投資家に人気の企業が相次いで株式分割を行った。

 100株を500株に分割(分割比率は1対5)したJR東海の場合、分割前は180万円程度だった最低投資金額は分割後、相場全体の値下がりもあって、34万円前後と5分の1を下回る水準で推移している。

 同社は株式分割を行う目的について「株式の投資単位あたりの金額を引き下げることにより、投資家の皆様がより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図る」としている。

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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