「英語を『しゃべれる』を分解して考えることが大事」(撮影/吉松伸太郎)

Q.  大人が英語を学びなおすには、どんな方法が持続可能だと思いますか?

A. まずは必ずゴール設定をすることが大事です。でも、漠然と「英語をしゃべれるようになりたい」はNG。「しゃべれる」を具体的に分解することが大事です。例えば、アメリカに住む友人とビデオ通話で会話できるようになるとか、字幕なしで「ハリー・ポッター」シリーズの映画を全部見られるようになるとか、BBCやCNNの英語のニュース記事を理解できるようになるとか。明確なゴールや段階がないと、英語を頑張って学んでいても自分がどれくらいできるようになったか分からず、モチベーションを維持しづらいと思います。逆に、少しでも達成感があると、もっとできるようになりたい!と長続きしますよね。

 次に、その目標に合わせて、自分に合う学び方を考えます。気楽に会話できるようになりたいのであれば語学学習アプリを使うのも有効ですし、リスニングを強化したいなら英語のニュースフラッシュを聞く習慣をつけるのもいいと思います。スピーキング力をつけたいなら、オンライン英会話のレッスンを受けるのもアリですよね。週に1回1時間は必ずネイティブスピーカーと話すなど、具体的に決めるといいですよ。ボキャブラリーを増やしたいなら、1日に覚える単語の数を決めて行うのがおすすめです。例えば、10分間で単語30個を集中して覚えることを毎日続ける。単語を半分隠して、英語、日本語、日本語、英語の順でひたすら唱えて覚えます。ごはんを食べる前後の10分間や朝起きたときなど、決まった時間にやると習慣化しやすいと思います。

 同じ「話せるようになりたい」でも、例えば海外のカフェで注文できるようになりたいのか、日本で外国人向けのツアーガイドになりたいのか、はたまた弁護士資格の語彙レベルに到達したいのか、によっても、学ぶ内容や方法が全く違ってきます。大人の学びなおしは、自分自身の目標に合わせて計画し、毎日淡々と続けていくことがコツだと思います。ゴールの中間地点を決めて、到達したら都度自分にご褒美をあげるのも忘れずに!

構成/岩本恵美 衣装協力/BEAMS

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