――今年から声出し応援が解禁され、トランペットが流れて応援するスタイルが復活しました。開幕戦の巨人戦(東京ドーム)では九回に逆転勝利を飾り、中日ファンで埋まった左翼スタンドが大盛り上がりでした。
開幕戦は今シーズンの中で最も印象に残る試合でした。初回に先頭打者・岡林選手の打席で個人の応援歌ではなく、立ち上がりから一気にいくという意味を込めてチャンステーマを流したのですが、ファンの方々の声援が凄くて鳥肌が立ちました。応援をリードする立場として、団員はどんな場面でも常に冷静でいなければいけませんが、九回に逆転した際は本当にうれしかったです。実は、あの試合を観戦していた高校生の男の子が「応援に感動しました」と入団を希望してくれました。今は同じ志を持った応援団員として一緒にスタンドで応援しています。
――中日は下位に低迷しましたが、主催ゲームの観客動員数は今季67試合目で2019年以来4年ぶりに200万人を突破しました。9月も3万人以上のファンが連日詰めかけ、満員御礼の試合が続きました。この熱気をどう感じるでしょうか。
正直、最下位のチームなのかなと思うほど熱気は凄いです。今年は声出し応援が復活したこと、開幕前のWBCで侍ジャパンが優勝して野球人気が盛り上がったことなどが観客増の一因にあると思いますが、岡林選手、石川選手、高橋投手、根尾昂投手など若手が成長していることもファンの期待が大きい証しだと思います。ホーム、ビジター問わず、外野席のチケットが非常に人気で、手に入りにくいという声を耳にしています。広島や福岡でも応援の声量が凄かったですし、ドラゴンズは熱心なファンが多いと改めて感じています。