イラスト:サヲリブラウン

 いや、そんな呑気な態度はよろしくない。今年の猛暑が地球温暖化によるものか否かを正しく判断する知識を持ち合わせていないけれど、どうしたって温暖化のことを考えちゃったもの、今年の夏は。

 産業革命以降1度以上上昇した地球の平均気温の原因を作っているのは、ほかでもない人間の活動。諸説ありますが、産業の発展に伴うCO2排出量の増加が温暖化の原因のひとつであることは、否定できそうにありません。

 環境省は脱炭素に繋がる生活スタイルを提案しているものの、ザッと見た限りでは、できることはもうやっている状態。できないことは、賃貸物件に住んでいる限り難しいことだったり。これからはエコ・フレンドリーな賃貸住宅も出てくるでしょうけど。

 ゴミをできるだけ減らそうと思いながら、プチ大掃除でいらない物を捨てる私。リサイクルに出せるものは出したけれど、自己矛盾に頭が痛くなりました。いちばん煩わしいのは自分のエゴと目先の欲。うまく制御できる自信がありません。どうしたものか。

AERA 2023年10月9日号

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ジェーン・スー

ジェーン・スー

(コラムニスト・ラジオパーソナリティ) 1973年東京生まれの日本人。 2021年に『生きるとか死ぬとか父親とか』が、テレビ東京系列で連続ドラマ化され話題に(主演:吉田羊・國村隼/脚本:井土紀州)。 2023年8月現在、毎日新聞やAERA、婦人公論などで数多くの連載を持つ。

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