もっとも、投資信託のつみたて設定日が1週間前後変わったところで投資成績に影響はない。
ただ、税務署等の審査に要する日数が読みづらいので、ゆとりを持って申し込みたい。
■現行NISAと新NISAのつみたて設定の変更
つみたてNISAや一般NISAの口座を開設していると、同じ金融機関で自動的に新NISAの取引もできるようになる。
だとすると、すでにつみたてNISAをはじめている人は、約定が2024年扱いになる取引から、同じつみたて設定が引き継がれるのか?
たとえば、現行のつみたてNISAで「○△ファンド」を月々3万3333円ずつ買い付ける設定だったと仮定しよう。
この場合、特に手続きを行わなければ新NISAでも「○△ファンド」を月々3万3333円ずつ買い付けることになるのだろうか?
自動的に同じ設定でつみたて投資が継続されると回答したのはSBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券。
「つみたてる投資信託も毎月の金額も変更しない場合は、特段お客さまに設定していただく必要はございません。変更したい場合は、お客さま自身で手続きを行っていただきます」(SBI証券)
「お手続きがない場合は2023年までのNISAのつみたて設定が新NISAに自動的に引き継がれます。
もちろん新NISAでのつみたてから変更することも可能です。新NISAでのつみたては『つみたて投資枠』で毎月最大10万円まで設定可能で、それとは別に『成長投資枠』も併用できますので、ご自身に無理のない範囲で増額していただくのが非課税メリットをよりアップさせる意味で、おすすめです」(楽天証券)
新NISAではつみたて投資枠が現行の約3倍に拡大され、また、成長投資枠でもつみたてはできる。
つみたて投資枠1カ月当たり10万円、成長投資枠は同20万円。併用すれば毎月最大30万円までつみたてられる(成長投資枠は一括投資も可)。
同じ投資信託をつみたて続けるにしても、予算的に可能な範囲で月々の金額を増やそう。
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編集/綾小路麗香、伊藤忍
※『AERA Money 2023秋冬号』から抜粋