WBCはシーズンへの準備のために辞退となったが、実質メジャー1年目の今季は151試合に出場して、打率.285(550打数157安打)、25本塁打、74打点、51盗塁という見事な成績をマーク。今季からメジャーに移籍し、12勝(防御率2.96)を挙げている千賀滉大(メッツ)らを抑え、ナ・リーグの新人王争いで圧倒的な有力候補となっている。
スピードはメジャー屈指で、スタットキャスト(プレー中の様々な動きをデータ化)のスプリントスピードのランキングでは全体の8位。盗塁数もメジャー全体で3位の数字となっている。また、身長178cm、体重75kgと小柄な部類に入るのにも関わらずパワーも兼ね備え、メジャーリーグ公式サイト『MLB.com』は全盛期のビリー・ハミルトン(レッズなど)のようなスピード、そしてジョーイ・ボット(レッズ)のような打撃力を持った選手になれると絶賛している。
シーズン途中までは、ロナルド・アクーニャJr.外野手(ブレーブス)、フレディ・フリーマン一塁手(ドジャース)などともにMVPの候補にも挙げられたキャロル。まだ23歳と若く、仮に次のWBCに台湾代表として出場となれば、アジアのライバルにとって大きな戦力となるのは間違ないだろう。さらにこのまま順調に成長すれば、スターぞろいの米国代表にも入ることも十分考えられるほどの能力の持ち主だ。
キャロルとともに台湾代表の候補となっていた選手では、スチュアート・フェアチャイルド外野手(レッズ)も今季、自己最多の94試合で47安打、5本塁打、27打点、10盗塁とキャリアベストの成績をマークしている。
今年のWBCでは韓国代表も侍ジャパンと同じく、初めて韓国系のトミー・エドマン内野手(カージナルス)を招集。大会ではチームが1次ラウンドで敗れ、ヌートバーのような旋風は巻き起こせなかったが、今季は132試合の出場で、打率.243(460打数112安打)、13本塁打、47打点、25盗塁と堅調な成績を残している。