「プレーオフに進出した球団に在籍できているのは大きい。世界一の可能性もあり他球団のGMの目にも留まる。強豪球団の一員ということでハクもつく」(スポーツエージェント会社関係者)
すでにチームはプレーオフ進出を決めており、これからの投球は藤浪にとっても非常に重要となってくるのは明白だ。特にポストシーズンで活躍すれば、オフの査定に大きく影響するのは間違いない。これまでもレギュラーシーズンではそこまで目立った成績が残せずとも、ポストシーズンの結果で大きく市場価値を上げ、オフに好条件の契約を勝ち取った選手も少なくない。
さらに藤浪の代理人は敏腕として知られるスコット・ボラス氏。ここから、良いところを見せることができれば、オフにそれなりの規模の契約を得られるチャンスも大いにあるだろう。
「大谷翔平(エンゼルス)が故障でフィールドを去った今、藤浪に対する日本からの注目度は高い。しかし米国内では未だブルペンでの3~4番手という評価にすぎないので、結果を出し続けることで変えて欲しい。その先にはバラ色のオフも待っている」(在米スポーツライター)
1年前は阪神でくすぶっていた男が世界一を狙える場所にいる。誰も想像できなかった道を歩みつつある。運の良さもあったが、藤浪本人が気持ちを一新して野球へ真剣に取り組んだのも大きい。
「遠回りもしたが元々実力は素晴らしいものがある。性格的にも素直な男なので環境や気持ちが変わったことで原点回帰できたのではないか。日本では古巣・阪神がアレを達成、藤浪も復活を果たしたとなれば、送り出した阪神ファンや関係者も心から嬉しいはず」(在京テレビ局野球中継担当者)
阪神では入団当初から活躍していたものの突如低迷。メジャーに移籍する前の数シーズンは苦しい時期が多かったが、渡米がキャリアに良い影響をもたらそうとしている。藤浪の活躍は日本でくすぶっている多くの人々にとっても希望の光になりつつある。米国球界が最も盛り上がる10月、「ファイヤーボーラー・藤浪」がどのような姿を見せてくれるかに注目だ。