向井康二(むかい・こうじ)/1994年6月21日生まれ、奈良県出身。2020年1月、Snow Manとしてデビュー。9thシングル「Dangerholic」発売中。9月28日~、黒柳徹子との朗読劇「ハロルドとモード」に、ハロルド役で出演[撮影 蜷川実花、hair & make up 晋一朗(IKEDAYA TOKYO)、styling 横田勝広(YKP)、 costume  Alexander McQueen/アレキサンダー・マックイーン prop styling 遠藤歩]
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 今月28日に開幕する朗読劇「ハロルドとモード」に出演する向井康二さん。演じるハロルドの内面を自身に重ねた。AERA 2023年9月25日号より。

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――向井康二さんにとって初挑戦となる朗読劇「ハロルドとモード」。今月28日に開幕する舞台で演じるハロルドは、愛に飢えた少年。まっすぐな愛にあふれ、包まれている印象の向井さんとは正反対にも感じますが。

向井康二(以下、向井):「逆やね。もちろん、自分と違うところは寄せるよ。寄せるけど、俺は、原作があるものは、100パー(セント)その人になろうとは思わないの。なれるわけがない。例えば、え、この人がこの役やるん?っていう意見もあると思うけど、映画や舞台って、原作を表現しました、ってことやからね。俺の芝居の理想としては、“俺がやるその人”を演じる、っていう感じやね。

 でもな、逆やけど、一緒なとこもあるんよ。愛がほしいとことかは、似てる。表現の仕方が違うだけ」

――いちばん共感できるのは、その「愛がほしい」ところ?

向井:「愛がほしいけど、不器用なとこやね。ハロルドもさ、勘違いされるやん? こうしたら喜ぶかなって思っても、傍から見たら違うんよ。そういうとこ、わかるなって。ただまあ、最近の俺はもう、ストレートに言うけどね」

――昔は言えなかった?

向井:「昔はね、なんか、不器用でした、もっと。言えないっていうか、まだ自分を出せないって感じ。遠慮があって。

 いや、昔って言っても、関西のころは、もっと出せてたよ。東京来てからちょっと出せなくなって。デビューして、最近、落ち着いてから、また戻ってきたって感じかな」

――たしかに、Snow Man加入直後の、2019年春のライブのころは、“頑張っている”という印象を受けました。

向井:「いまも頑張ってるよ、お仕事は、もちろん。1個ギアは上げる。でも、そうやね、あのときはまだ、出しかけてるころやね。自分探しをしてたころですわ」

――遠慮せずに、自分を出せるようになったきっかけは?

向井:「時間ですね。時です」

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