AERA 2023年9月25日号より

「ショックで、このままではいけない、いまが『その時』だと。これを外に出るきっかけにしなければいけないという強い気持ちが湧いた」(板垣さん)

 すぐにラーメン屋のアルバイトを始め、その後、43歳の時、飲食業を展開する企業で正社員になった。結婚を考えるパートナーとも出会った。21年には、ひきこもりの支援をしようと当事者団体「京都コレカラ」も立ち上げた。

 板垣さんは、現在ひきこもって立ちすくんでいる人にメッセージを送る。

「23年も空白があったので、知らないことが多すぎて、当初は自分のポンコツぶりに愕然としましたが、中卒、職歴ゼロの僕でも再スタートできた。誰でも、何歳からでも、大丈夫です」

(編集部・古田真梨子)

AERA 2023年9月25日号より抜粋

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