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また、トラブルが生じて状況説明を受けるような場面で、ゆっくりと「なるほど……。そうか、彼が腹を立てていたのは、そういうことだったんだね」と深い納得と共感、ときには自分が誤解していたという気持ちを表すこともできます。さらには感嘆や感動を示すあいづちにもなります。
ただ、目上の人には失礼になることも(とくに語尾は上げないようにしてください)。また、「なるほど、なるほど」とあいづち代わりに連発したり、「なるほどですね」という不思議な日本語は美しいことばづかいとは言えませんし、不快に思う人もいるでしょうから、避けるのが無難です。
あなたのペースでいいですよという安心感を
すぐに理解したり対応したりできないとき、もう一度ゆっくり考えたいとき。あるいは、いったんは理解したり納得もしたのだけれど、もしかしたら、また疑問が出てくるかもしれない、ちょっと不安……という場合に、相手が、「いつでも“窓口”は開けていますよ」という態勢でいてくれると思うと、気が楽になります。それに、じっくり考えることもできるでしょう。
だからこそ、「はい」のあとに添えたいちょい足しことばがこれです。
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Aさん:この資料、もう一度見て、またわからなければ聞いてもいいでしょうか。
Bさん:はい、構いません。
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Bさん:はい、構いません。いつでもどうぞ。
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相手のペースを気づかうことばなのですが、何か物事を進めるときには、お互いに納得したうえでできたと感じることができるので、その後がスムーズですし、相手が安心感を持つので、関係性もよくなります。
つまり、あなたにとってもやさしいひとことなのです。
実際には、「いつでも」というわけにはいかないのですが、「いつでも」と言われたら、多くの場合は、相手もあなたの都合を自然と配慮してくれるでしょう。自分のペースでいいんだ、いつでも大丈夫なんだという支えがあると、人は心に余裕が持てるようになります。
(構成/三宅智佳)