国家公務員のなかで世界の舞台で活躍できる仕事として根強い人気を誇るのが、外交官だ。外務省総合職(さまざまな国で外交経験を持ち総合的な能力を身につけ将来、大使や公使などに就任)と、専門職員(高度な語学力、知識を持ち関連地域の社会や文化などに精通した専門家として条約締結など外交業務に従事)に分けられる。 それぞれの採用試験合格者累計を見てみよう。
外務省総合職(08~22年)は、東京大244人、慶應義塾大52人、京都大42人、早稲田大26人、一橋大21人、大阪大5人、東京外国語大5人、東北大3人、立命館大2人、中央大2人。1人は北海道大、筑波大、国際基督教大、明治大、神戸大。
22年、立命館大国際関係学部から総合職に採用された男性は、大学の授業で「グローバル・シミュレーション・ゲーミング」が印象に残ったと語っている。
「国際情勢を様々な国の立場からリアルにシミュレーションする授業なのですが、体験から学んだ経験は外務省での面接にも活かすことができました」(大学ウェブサイト)
外務省専門職員(08~22年)では、東京外国語大126人、大阪大77人、早稲田大62人、慶應義塾大43人、上智大36人、東京大29人、同志社大22人、神戸大17人、創価大16人、立命館大15人となっている。少数派では2人の国際教養大、神田外語大、首都大学東京、拓殖大、名古屋外国語大、京都外国語大など。1人は埼玉大、亜細亜大、駒澤大、成蹊大、東海大、福井大、三重大、岡山大、広島大、奈良女子大、北九州市立大、西南学院大、福岡女子大などがある。外交官になれるチャンスは広がっている。
(文・小林哲夫)
※アエラムック「就職力で選ぶ大学2024」(朝日新聞出版)より