青葉真司被告の裁判員裁判が開かれている京都地裁(2023年9月5日)
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 36人が死亡、32人が重軽傷を負った京都アニメーション放火殺人事件の裁判員裁判が続いている。初公判で明らかになった青葉真司被告(45)=殺人罪などで起訴=の動機、「小説をパクられた」というのはどんな作品のどの場面なのか。その後の裁判で、盗用されたと主張している京アニのアニメ作品の場面が法廷で流され、確認された。また、青葉被告が犯行直後に救急搬送される際に、警察官と交わした3分間の生々しいやりとりの音声も公開された。

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*  *  *

警官   おい、名前言えるか? 言え。

青葉被告 青葉。

警官   なんでやった? 頑張って、言え?

青葉被告 パクられた。

警官   何を?

青葉被告 小説。

警官   小説? 小説パクられたからやった? 何に火をつけたんや、ガソリンか?

青葉   ガソリンや。

警官   あそこ(京アニ)は知っとるところか? 火をつけたところは?

青葉被告 知らねえよ。

警官   知らないのか、関係ないのか?

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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盗用されたと主張するアニメは?