【4】西武は41年間“暗黒時代”なし
西武は素晴らしい成績を残している。鬼頭政一監督の76年から根本陸夫監督の81年まで6年間の“暗黒時代”。以降、2022年まで「2年連続最下位」「最下位を含む3年連続Bクラス」は41年間皆無だ。広岡達朗監督、森祇晶監督、東尾修監督、伊原春樹監督、伊東勤監督、渡辺久信監督、辻発彦監督と、新監督8人中7人がリーグ優勝を遂げている。
根本監督は、広島監督時代、西武監督時代、ダイエー(現・ソフトバンク)監督時代と3球団で最下位を経験しているが、チームの弱点を把握し、次期監督にバトンタッチをするという手法を取っていた。
松井稼頭央監督は、PL学園高の先輩である横浜時代の尾花高夫監督、中日の立浪和義監督と同様に苦しんでいるが、奮起を期待したい。
楽天は05年創設以来9年目の13年に星野仙一監督で優勝した。しかし、星野監督は14年に最下位、大久保博元監督の15年も最下位、梨田昌孝監督の16年は5位と“暗黒時代”を迎えた。最下位チームを19年に3位に押し上げたPL学園高出身の平石洋介監督は1年間で退陣してしまった。
ロッテは伊東勤監督の17年が最下位、井口資仁監督の18年が5位、19年が4位。それ以前は、1998年にプロ野球ワーストの18連敗を喫した近藤昭仁監督の2年連続最下位もあった。
日本ハムは栗山英樹監督が10年間で2度優勝、しかし意外にも最後は2019年から3年連続5位でフィニッシュ。続くBIGBOSS(新庄剛志)監督は22年に最下位。今季、“暗黒時代”の脱出をファンは見守っている。
(新條雅紀)