【2】12球団でもっとも優勝から遠ざかるDeNA
DeNAの“暗黒時代”は、牛島和彦監督の06年から始まって、大矢明彦監督、田代富雄監督代行、尾花高夫監督、中畑清監督の15年まで10年間。11年に親会社がDeNAに代わり、横浜スタジアムを買い取った。それにより「球場の入場料や広告収入を戦力補強に回せるようになり、強くなった」とスポーツビジネス的には言われる。
一方で16年に就任したアレックス・ラミレス監督の采配はデータを活用した斬新なものだった。1年目の16年にいきなり3位に躍進。とはいえ、DeNAは1998年から四半世紀も「勝利の美酒」に酔っていない。12球団でもっとも優勝から遠ざかるチームになってしまった。その意味での“暗黒時代”は長い。
広島は、三村敏之監督の98年から、達川晃豊(光男)監督、山本浩二監督、マーティ・ブラウン監督、野村謙二郎監督の2012年まで、15年間の低迷。それでも緒方孝市監督の16年~18年の「リーグ3連覇」は、セ・リーグ史において巨人以外では広島だけの快挙。広島ファンは溜飲を下げたことだろう。
そういえばその3年間、セ・リーグは巨人の高橋由伸監督、阪神の金本知憲監督、ヤクルトの真中満監督と小川淳司監督、DeNAのラミレス監督と、緒方監督を含む外野手監督が6人。谷繁元信氏(捕手)と森繁和氏(投手)の中日だけが外野手以外の監督という珍しい状況だった。