2023年3月に90歳になった高木ブーさん(撮影/写真映像部・東川哲也)

目標は100歳でウクレレのライブ

「全員集合」は1985年の9月28日まで続きました。16年にわたって毎週土曜日8時台のお茶の間を占拠した、まさにお化け番組でした。「全員集合」をやってる間は、ピン(単独)での活動が禁止されてたんだけど、その掟おきても解除されて、それぞれ活動するようになった。加藤と志村はコンビでお笑い番組を持ち、長さんや仲本、僕は役者をやったり、僕は久しぶりにウクレレを本格的に演奏して、NHKの番組でウクレレの講師をしたりもしました。そして「ドリフ大爆笑」でメンバーが集まってコントをする。〝雷様〟っていう当たり役もできて楽しかったね。

 今でも、コントやウクレレの演奏、絵を描いたり、昔のアルバムを整理したり、好きなことをのんびりとやらせてもらっています。今年の2月にはハワイの音楽イベントに参加してウクレレを演奏してきました。

 こう見えて、実はけっこう健康的で健康診断を受けても「少し減塩して」って言われる程度。娘が「野菜中心」ってうるさいくらいに食事の管理をしてくれてるおかげかな。本当はもっと肉とかも食べたいんだけどね(笑い)。

 今ではドリフは加藤と2人だけになっちゃったけど、仲本と3人で結成した「こぶ茶バンド」の活動は続けていこうと話をしています。今年で90歳になったけど、これからの目標は100歳でウクレレのライブをやることかな。孫のコタロウもギターをやってるので、一緒に舞台に立てれば最高だと思ってます。

(構成・文/山下 隆)

「朝日脳活マガジン ハレやか」(2023年10月号)より抜粋

たかぎ・ぶー/1933(昭和8)年、東京生まれ。子どものころから音楽に興味を持ち、中央大学卒業後、プロミュージシャンとなる。いくつかのバンドを経て、64年にザ・ドリフターズに加入。視聴率40 ~ 50%を記録した怪物番組「8時だョ!全員集合」(TBS系)で国民的な人気者となる。90年代後半以降はウクレレ奏者としても活躍し、日本にウクレレブーム、ハワイアンブームをもたらし、現在も国内外でライブ活動中。2023年4月には『アロハ 90 歳の僕ゆっくり、のんびり生きましょう』(小学館)を発売。幼少期からこれまでを振り返るほか、加藤茶さんなど縁の深い著名人に人間「高木ブー」についてインタビュー。ハッピーで健康なシニアとして生きるヒントが満載の一冊となっている。

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