「およそ1万人の子どもたちが見てくれました。映画の事務局宛てに『映画を見て自殺をやめました』という内容の手紙も数通届きました。手紙を読みながらこちらが感動してしまったくらいです。手紙を出せなかった人の中にも、そう思った人はもっといたと思っています」
田中氏にとって、映画とはどういうものか。
「私の人生は決して一直線に進んできたわけではありません。映画には、私の人生がすべて詰まっています」
曲がりくねった人生だったからこそ、世界中で共感される作品を生み出す感性が磨かれたのかもしれない。
(AERA dot.編集部・上田耕司)