物欲がなくなり悟り系タレントに

 今回の夫の不倫疑惑報道への対応だけでなく、他にも“達観”したような言動も見られる。

「3月に開催されたイベントでは、司会を務めた川崎麻世さんが、還暦を迎えギラギラした自分がなくなり『アクセサリーにしても時計にしても、卒業して断舎離をしています』と話すと、神田も『分かる! もう物欲なくなるよね、私も何も欲しくないもん』と、打ち明けていました。セレブながらそんな悟っているようなところに好感を抱く人も多いでしょう。若いころは上から目線の物言いが一部の視聴者からひんしゅくを買っていましたが、年をへて、さまざなまな人生経験をした今、逆に妙な説得力を持つようになった。今後はご意見番的なキャラでメディアでの需要が増えるかもしれません」

 芸能評論家の三杉武氏は神田についてこう述べる。

「神田さんは90年代なかばに『オールナイトフジ・リターンズ』の司会に大抜擢され、話題になりました。その後、瞬く間に売れっ子芸能人の仲間入りを果たします。当時からとっぴな発言やセレブキャラ、“親友”の美川憲一さんとのコンビはインパクトも強烈でテレビ業界で重宝されました。神田さんはセルフプロデュース能力の高さに加えて、頭の回転も速く、行動力にもたけています。自身がプロデュースするブランドの新作発表会ではプロデューサー、モデルを務めるだけでなく、細かい仕事に関してもスタッフ任せにせず自らも率先して動いていて、情熱と責任感の強さを感じました。若いころは歯に衣(きぬ)着せぬ発言や行動が批判を受けることもありましたが、それだけキャラが立っていたということ。“無難にこなさない”という意味においては、かなりプロ意識の高さを感じられます」

 高飛車なセレブキャラから悟りの境地に達した“常識人”へ――神田の自己プロデュース能力は、まだまだ健在のようだ。(丸山ひろし)

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