原辰徳監督(左)
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阪神が首位を独走するなか、巨人が3年連続V逸の危機に瀕している。

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 本拠地・東京ドームで迎え撃った8月8日からの阪神戦で、同一カード3連敗を喫したダメージがあまりにも大きい。接戦で終盤までもつれれば、投手力に自信のある阪神が心理的優位に立っているように見えた。菅野智之、フォスター・グリフィン、戸郷翔征を先発に立てて3連勝を狙ったが1つも勝てず。17日時点で阪神と11.5ゲーム差となり、逆転優勝を狙うのは現実的に厳しい。

「優勝は厳しくなりましたが、2位の広島が失速しているなか、逆転して2位でCS進出するか、広島、DeNAとのCS争いに敗れて4位に沈むかで印象が変わってくる。同一監督で2年連続Bクラスは球団史上初の屈辱となる。ただ、原辰徳監督のチーム作りが迷走しているとも言えない。若手を積極的に登用している点は評価されるべきだとは思います」(スポーツ紙デスク)

 かつてのように、FAなどの大型補強でチーム力を短期間で強化する時代ではなくなった。チームの主力である坂本勇人、菅野、丸佳浩中田翔も30代中盤を迎えて故障が目立つようになり、万全のコンディションでシーズンを戦うのが難しい。原監督は秋広優人、門脇誠、中山礼都ら若手を積極的に登用。秋広は外野のレギュラーに定着し、パンチ力と柔らかさを兼ね備えた打撃でポイントゲッターになっている。昨年のドラフト1位・浅野翔吾も高卒1年目から1軍に抜擢されている。投手陣は23歳の戸郷、24歳の山崎伊織が先発の柱になり、戸郷と同学年の大型左腕・横川凱も頭角を現している。現在は右上肢のコンディション不良で戦列を離れているが、守護神の大勢を筆頭に菊地大稀、田中千晴ら救援陣も球に力のある将来が楽しみな若手が多い。

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