その動きはすでに全国高等学校総合体育大会(インターハイ)で始まっている。
「インターハイは全国各地で輪番開催されてきましたが、サッカーについては来年から冷涼地で固定開催します。男子は福島県のJヴィレッジ(楢葉町)で開きます。JヴィレッジのWBGTの値は低いので、熱中症のリスクを抑えられます」
サッカーだけを別な場所で開催することについて、全国高等学校体育連盟(高体連)との摩擦はなかったのか。
「JFAのトップが高体連や福島県と話をして、理解を得ることができました。上層部をはじめJFAには、このままでは夏の大会の開催が難しくなるという強い危機感があります」
インターハイの開催地を動かしたことをきっかけに、JFAはほかの大会についても冷涼地での開催を模索している。だが、それは壁に突き当たった。
「ずいぶん探したんですけれど、十分な数のピッチを用意できる冷涼地がないんですよ」
そこで考えているのが「ナイトゲーム」だ。
例えば、照明装置のあるピッチを用意して、夕方5時から第1試合、7時半から第2試合を行う。
「いま、各連盟、団体と冷涼地やナイトゲームの開催について、話をしているところです」