
定番のリカちゃんは発売から56周年、世代を超えて親しまれているが、2020年に新たな動きがあった。より幅広い世代のファンに楽しんでもらえるようにと、ファッション性を高めた「#Licca(ハッシュタグ・リカ)」シリーズを発売したのだ。
11才の小学5年生から17歳の現役 SJK(高校2年生)へとちょっぴり大人になったリカちゃんは、雑誌の読者モデルという設定で、身長も22cmから27cmに「成長」。定番の「リカちゃん」シリー ズよりも、さらにトレンドを意識したファッションやライフスタイルを打ち出し、遊ぶ子どもたちが成長するにつれて「#Licca」へと流れていけるようにした。
ファッションも、これまでのワンピース風の服から上下別の服にすることで組み合わせのバリエーションを楽しめたり、流行の透ける前髪や持ち物にリップがあったりと、憧れのお姉さんの存在へ。定番のリカちゃんとともに人気だという。
そして新しいジェニーは、その「#Licca」が憧れるモデル、という設定でもある。「#Licca」と同じデザイナーが担当し、ファッショナブルさをより際立たせた。
40代を中心に復活を切望する声
かつてジェニーに熱狂した世代にとって、新しいジェニーの登場は、待ち焦がれていた瞬間だ。
SNSでは「ジェニーが復活‼」「ありがとう!タカラトミー!」などと喜びの声があがっている。発売前から反響があり、タカラトミーの公式オンラインマーケットでの予約数は、同時期に発売された別のドールの約5倍になったという。
同社広報課の柳寺薫乃さんは言う。
「最近、80年代のシティポップカルチャーやバブル時代ファッションが再燃している背景があります。ジェニーも80年代に生まれ一世を風靡しましたから、当時を懐かしむ流れがあります。また、子どものころにジェニーちゃんに遊び親しんだ40代を中心に、復活を望む多くの声が常に届いているんです。熱烈なお手紙をいただくこともありました。
そういった動きを受けて、ジェニーの誕生月にあたる8月に新たなシリーズの発売が決まりました」