精子がない病気などで不妊に悩んでいるカップルも少なくありません。精子を提供する「精子バンク」の取り組みは、日本では法整備が進まず、悩んでいる人たちに手が差し伸べられていません。

 法律婚と事実婚とでは配偶者控除や医療費控除などに違いが出てきます。結婚子育ての一つのパスになっているようなところがあり、「子どもを持つなら結婚したほうがいい」という意識も世間にはあります。

 結婚にしても、事実婚にしても、子どもを産み育てられるという制度づくりを早急にもっと進めていくべきでしょう。お金がすべてではありませんが、子育てすることの社会的なメリットを提供し、デメリットをなくしていくべきです。

 先日、小倉将信少子化担当大臣は事実婚について「法律婚と同じように支援が行き届くようにしていく必要がある」と述べていましたが、後手に回っていますね。

民間からの起用を

 目玉政策を軸に支持率を上げていきたいとなれば、今度の内閣改造は重要になってくると思います。

 少子化問題については、事実婚やLGBTQなども含めて新しい家族のあり方にどう向き合うかということにかかわってきます。ただ、これまでの経緯を見ていると、昭和的な家族観を持つ保守層の反発が予想以上に強いと思いました。

 小倉少子化担当大臣は、私はよく知っている方ですが、非常にスマートで冷静な方で、少子化政策については合理的に判断しながら取り組まれていると思います。大きな失敗をするような人ではないです。

 ただ、今は思い切って改革に踏み出さないといけないときです。既存の枠を超えて新しい制度をつくっていくとなると、もう少し尖がった冒険心のある方を起用するのが良いと思います。

 正直、政治家ではこの状況を打破するのは難しいように思います。民間から大臣を起用してみてはどうでしょうか。民間人閣僚としての抜擢は2012年に民主党の野田政権で起用された森本敏防衛大臣以来、出ていません。

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