泉健太氏

 すぐに政権交代ができないと存在意義がないということになると、全ての野党の存在意義がなくなってしまいます。僕らはできるだけ早い段階で政権交代をやっていきたいとは思っています。(権力の)監視という意味では、共産党でいいのかというと、たぶんそうじゃないと思うんですね。共産党は政権を担うことはたぶんイメージされていなくて、共産主義の観点で(政権与党を)監視をしているのに対して、僕らは自由主義、資本主義、民主主義の前提で、自民党のやっている政策を監視するので、監視のポイントが違うと思います。

 エネルギー問題も、立憲民主党は原子力発電所をゼロにしていきたいとは言っていますが、急に止めるのは現実的ではありません。まず他のエネルギーを増やさなきゃいけないし、省エネを実現していかなきゃいけないし、安定供給をしていかなきゃいけない。そういうことを着実にやりながら、将来的に原子力に依存しない国をつくりますよ、ということを示しています。

 その意味では確かに維新とも国民民主党とも共産とも違うんですけど、僕らのこの道は多くの方々に理解してもらえるし、いずれは政権を託してもらえるんじゃないかと考えています。そういう意味で、僕らには絶対、存在意義があると思っています。

足元が揺らぐ立憲民主党

――最近、報道を見てげんなりしたのが、泉さんが次期衆院選で、日本維新の会や共産党との選挙協力を「やらない」とした方針に対して、立憲民主党の中から「野党候補の一本化」を求める声が上がり、党所属衆院議員96人のうち、53人が賛同した(6月16日時点)というニュースです。党の理念ではなく、選挙に勝つことしか考えていない議員が多いと感じましたが、どう思いますか?

(野党候補の一本化は)他の野党が一緒にやろうと思っているかどうかがとても大事ですが、今の野党は残念ながらそこまでではなくて、それぞれが「やります」と言っている状況です。その状況では、立憲民主党は他の政党に頼っている暇はないということで、僕は他とはやりませんと話しました。

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「150議席獲得はできるから言いました」(泉)