「頭の上から『ドン』という衝撃があって、ビルが大きく揺れました。自分は山形出身で東日本大震災のとき震度5強を経験しているんですが、そのときの揺れはそれ以上でした。本当に死ぬかと思った。その直後、外でガラスが割れる音がして、見に行ったら、上の階のガラスでした。破片が刺さったのか、近くに止まっていた車のタイヤがパンクしていました」
爆発直後の写真を見ると、ビルの壁やガラスの破片、小型の冷蔵庫のようなものまで吹き飛ばされ、道路に落下している。すさまじい爆発だったことが想像できる。
男性によると、現場で大けがをしているような人は見なかったという。男性はこう振り返る。
「天井が抜けなくてよかった。衝撃的には抜けてもおかしくないし、天井が抜けていたら、下敷きになって死んでいたかもしれない。ビルの外も、爆発が起きたときに真下に人が通っていたらガラスなどが直撃して大けがをしていたかもしれません」
お店について聞くと、こう肩を落とした。
「これでは、しばらく営業はできないでしょうね」
現場となった2階のカフェバーは開店準備中で、店内にはガスが充満していたという。爆発の原因については、警察の捜査が続いている。
(AERA dot.編集部・吉崎洋夫)