――今は多くの作品に出ていらっしゃいます。
これまで何作品出たか、正確には数えきれないですが、200近いと思います。同時並行で、年に15~16本はやっていますが、実は、自分が何通りの声が出せるか、わからないんです。キャラクターの色や形からインスピレーションを得て、自然と声が出る。絵を見ることで、スイッチが入るんだと思います。
――プリキュアという作品を通して、伝えたいことはありますか。
こんなうれしいことがありました。先輩のお子さん、小学1年生と幼稚園年長のどちらも男の子なんですが、プリキュアが好きで前作からずっとテレビを見ていて。でも、男の子なのにー、と友達にからかわれてしまうこともあったそうなんです。それが、キュアウィングが登場したことで、友達とプリキュアの話をしたり、ごっこ遊びをしたりできるようになった、ありがとうと言われたんです。
僕としては、自分が好きなものは好きなんだからどう思われたっていいじゃないか、という考え方ですが、そうではない場合もまだ多い。キュアウィングの存在をきっかけに、自分が好きなものを誇れたり、好きを一緒に楽しんだりできることが増えたら、とてもうれしいです。
(構成/AERA dot.編集部・市川綾子)