
実際に本を出してから、法務省さんから成年年齢の引き下げについての原稿を書いてくださいと言われたり、結婚情報誌に結婚を前向きにとらえられるような文章を書いてくださいと依頼されたり、これまでには全くいただく気配もなかったお仕事が増えています。
そんな流れも、動き続けてきたからこそだと思いますし、何がどうつながるかは分からない。だけど、ムダなことは本当にない。それを痛感しています。
東野幸治さんからは「ずっと20代みたいな芸風やな」とも言っていただきました。それは完全なる揶揄だとは思うんですけど(笑)、BKBを50歳、60歳になっても本気でやる。そうすると、また違う味が出てくる。それも感じています。
そこが僕の幹ですから、そこは何歳になっても一生懸命にやる。そして、ありがたい話、新たに付け加わった文筆業も大切に続ける。ネタと書き物のギャップというか、それがあるのも面白さになればうれしいですしね。
よく考えたら、10代のころに読んでいた雑誌「POPEYE」に「モテるために大切なのは、ギャップ」と書いてありました。43歳になって、やっと実践できかかっています(笑)。
(中西正男)
■バイク川崎バイク
1979年12月17日生まれ。兵庫県出身。本名・川崎史貴。愛称はBKB。吉本興業所属。NSC大阪校26期生。美容師として働いていたが、友人に誘われお笑いの道に。コンビでの活動を経て、2007年からは本格的にピン芸人としてリスタートする。14年には「R-1ぐらんぷり」で決勝進出。同年、拠点を大阪から東京に移す。20年、新型コロナウイルスによる自粛生活の中で作品投稿サイト「note」に連日アップした短編小説が話題となり「BKBショートショート小説集 電話をしてるふり」として書籍化される。先月、同著が文庫本(文春文庫)として発売された。