ゴールデンウイーク真っただ中の5月5日に震度6強の地震に見舞われた能登地方。この地震は、コロナ禍以前の活気を取り戻しつつあった飲食店やホテル、観光施設に再び打撃を与えた。
気象庁は「一連の地震活動は当分続く」としており、地震への備えは必要だが、状況に配慮しつつ安全なエリアで観光を楽しむことは、現地を支援することにもつながる。
新幹線でも飛行機でも行けて、観光スポットが市内にギュッとまとまっている金沢は、短期間でも楽しめるお勧めの旅行先だ。特に、東京、名古屋、大阪といった大都市圏からは3時間以内で行けて、週末のショートトリップにぴったり。
そんな金沢市内に、個性豊かなお店が並びお散歩にピッタリのレトロストリートがあることをご存じだろうか?最新版の『ハレ旅 金沢・能登・北陸』から、王道の兼六園や金沢城公園、ひがし茶屋街などにちょい足しするスポットとして、レトロストリートを2本、紹介したい。
●せせらぎ通り
まずご紹介したいのは、「せせらぎ通り」。金沢を代表する繁華街「香林坊」の裏通り的位置づけで、鞍月用水に沿って走る小道に、地元の人も行きつけにする名店のほか、和洋問わずさまざまなジャンルの飲食店やカフェ、雑貨店などが立ち並ぶ。鞍月用水は、藩政期初期から400年間にわたり、市民の生活に潤いを与えた用水路。名前の通りせせらぎの音を聞きながら、お散歩やショッピングを楽しみたい。
例えば、「SKLO room accessories(スクロ ルーム アクセサリーズ)」は、店主が自ら、チェコやドイツなど中欧諸国を回って買い付けたアンティーク雑貨や家具を販売するセレクトショップ。店内は、まるでヨーロッパのようなおしゃれな空間。商品は随時入れ替わるので、何度でも通いたくなる。
「サンニコラ 香林坊店」は、金沢に3店舗を構えるこだわり素材のチョコレート専門店。とろけるようななめらかさと口どけ、風味にこだわったチョコレートのほか、ケーキも人気だ。なかでも「ニコロン」は、県産食材で作ったマカロンショコラに極薄のチョコレートをコーティングした香林坊店限定の、ここでしか買えないお菓子だ。