イラスト/もりいくすお

 そうそう、週刊朝日がこれにて休刊だそうで。私に書く習慣を与えてくれた「恩人」です。はじめはいつまで続くかな……と不安でしたが『ひと休み』しながら書いていたら、一度も休むことなく447回。

 このコラムと同じ話題を、高座のマクラやラジオで喋ることが意外に多いのですが、この連載は私にとって落語とラジオの丁度真ん中へんにある大切な稽古場。お喋りを文章化すると噺の見えないところが見えてきていい鍛錬になるのです。

 まだまだ頼りたいのに、その「稽古場」が休むだと!? いつか戻ってきてくれると嬉しいけど、まぁそんなに期待せずに、間に強く、待つことにします。

 長らくのお稽古、ありがとうございました。週刊朝日師匠!

 追記 喫茶店の男性は今井美樹さんを失念していた様子。ツボイとイマイ、全然違うじゃねえかよ。

春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ)/1978年、千葉県生まれ。落語家。2001年、日本大学芸術学部卒業後、春風亭一朝に入門。この連載をまとめたエッセー集の第1弾『いちのすけのまくら』(朝日文庫、850円)が絶賛発売中。ぜひ!

※この連載は6月からAERA dot.で続きます

週刊朝日  2023年6月9日号

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