監督は、スコットランド出身で本作「アフターサン」が長編デビューの新星シャーロット・ウェルズ。カラム役のポール・メスカルがアカデミー賞主演男優賞にノミネートされるなど、世界から絶賛された。物語を彩るクイーンやデヴィッド・ボウイなどの音楽も魅力。
思春期真っ只中のソフィ(フランキー・コリオ)は、若き父・カラム(ポール・メスカル)とトルコのリゾート地にやってきた。ターコイズブルーの海を臨むまぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、親密な時間をともにする。
20年後、カラムと同じ年齢になったソフィ(セリア・ロールソン・ホール)は、ビデオテープの映像から記憶を手繰り寄せ、当時は知らなかった父の一面を見いだしてゆく。強い夏の光。うだるような暑さ。日焼け止めクリームの手触り。暗闇でゆらゆらと踊る父の後ろ姿。そして、些細なことで父と口喧嘩をしてしまい別々に行動したその夜、ホテルへ戻ると、部屋のドアには鍵がかかったままだった──。
本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)