野村氏との関係は阪神時代の1999年から2年間のみだったが、得たものは大きかったのかもしれない。野球への情熱が冷めつつあった新庄に対し投手の練習をさせたこともあった。信頼して気分良く野球をさせてくれた野村氏に対しての“感謝”の気持ちは公の場でも度々語っている。

「優勝となると戦力的な部分からも時間はかかる。だがAクラス入りしてCSに進出すれば日本一の可能性はある。ビジネス面を重視する球団側からしても、営業収入が見込めて言うことはない。状況次第では来季以降の契約延長も十二分にある」(スポーツマーケティング会社関係者)

 最後の日本一となった2016年から日本ハムは全くの別チームとなった。ダルビッシュ有(パドレス)、大谷翔平(エンゼルス)を育てた球団といえば聞こえは良いが、結果的には草刈場状態。過渡期真っ最中のチームを引き受けた新庄監督だったが、若手がここまで伸びるとはある意味では想定外だったはずだ。

「想像より速いペースでチーム改革が進んでいる。当然、新庄監督の手腕も大きな要因。やはり“もっている男”なのかもしれない」(日本ハム担当記者)

 チーム状態が良くなるにつれてエスコンフィールドの観客動員も右肩上がり。6月10日と11日には対戦相手が人気チームの阪神とはいえ、開幕カード以来の3万人超えとなった。

 やはり野球は勝たなければ観客もついて来ない。これまで厳しい状況が続いていたが、チームには明るい未来も見え、再建中のチームで新庄監督が“長期政権”を築きそうな予感も漂う。サプライズが大好きな新庄監督、日本ハム球団ならば考えられる話だ。

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