ボリュームが多いことで知られる店で、面白いもの見たさだったり、映える写真をとるためにあえて大盛りを注文し、結果としてトラブルになるケースもある。

 ある人気店では、量がとても多いので、初めての客は大盛りを頼まないように掲示してあった。ある時、大盛りを頼もうとした客がいて、店側は口頭で控えるように伝えた。それでも大盛りにこだわったため提供したところ、その客は「こんなの食えねー」と笑いながら大量に残して帰っていったようだ。店側はSNSに客に対して厳しい言葉を投稿した。

 こうした投稿は店側にも“理”があるので炎上はしにくい。この他、近所迷惑な路上駐車を繰り返している客に対して、店側が厳しくツイートした例などがある。

 SNSを活用していない店でも「ルール」を掲げているところはある。

 たとえば茨城県北西部の都市にある老舗の人気店。老夫婦が切り盛りしておりSNSとは無縁の、いかにも昭和のラーメン店といった風情で、おかみさんの接客も丁寧だ。だが、店内には「飲食中のスマホ、大声での会話禁止」「飲食しながら新聞を読むのは禁止」「お釣りのないようにお願いします」などと書かれた貼り紙があった。

 こうした独自ルールやSNSでの投稿については賛否が分かれる。

 食べ方の高圧的なルールについては、「お金を払っているのだから自由に食べさせて欲しい」「逆に食事を楽しめない」という批判的な声。

 その一方で、行列への配慮やコールの仕方については、

「並んで待っている人に気を遣えない客がいたら、店が動くのは当然」

「仕事などで臭いがきついニンニクを食べたくない人もいるのだから、ミスを防ぐために『なし』はやめてと求めるのは、むしろミスを防ぐために良いことだと思う」

 など肯定的な声もある。

 客の迷惑行為に関しては、

「迷惑駐車で困っている人がいるのだから、SNSで注意されて当然」

「平気で食べ物を残すやつが悪い」といった客に対する厳しい指摘が目立つ。

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「ブランディング的にはマイナスでしかない」