1974年の夏、『かもめのジョナサン』の日本語版が発売されたとき、私は中学2年生だった。アメリカで大ベストセラーになっている物語を当代一の人気作家、五木寛之が“創訳(創作翻訳)”したとあって注目され、日本でもベストセラーになった。どういう経緯で手にとったかは覚えてないが、その本を読んだ当時の私の印象は、「やたらとカモメの写真が多い」だった。 あれから40年が過ぎ、三章構成だった前作に第四章を…

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