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 クーです。今年3月に14歳になったお嬢様犬です。
 シェパードゆえに(?)警察犬を目指しましたが、どうやら適性が足りなかったらしく、あるところでひっそりと暮らしていました。
 10年ほど前、動物看護師を目指していた娘が勉強のため、そこを訪れ、クーと出会いました。いろいろあって人間不信になっていたクーですが、娘と目が合った瞬間にお互い何か感じるものがあったのでしょう、娘はクーを引き取りたいと言いだしました。
 大型犬ですし、成犬なので、うちでは少し不安もあったのですが、娘の熱意に押し切られました。
 娘はいわば恩人なのですが、どうやらクーは一緒に散歩したりおやつをたくさんくれたりする夫のほうが大好きになり、元気で幸せな毎日を送っていました。
 ところが昨年の初夏、食欲が落ち、嘔吐や下痢が続くようになりました。
 検査の結果は楽観できるようなものではありませんでした。胆嚢に問題があり、最悪では破裂ということもありうるけれど、といって手術しようにも危険が多いと言われてしまったのです。
 家族全員が、もう14歳は迎えられないと覚悟し、悲しみました。彼のいる大阪に引っ越す予定だった娘は、それを延期してクーの看病に当たりました。クー本人も頑張ってお薬をしっかり飲みました。すると、検査をするたびにすごいスピードで数値が正常に近づいていきました。そして、完治ではないけれど元気になり、14歳の誕生日を迎えることができたのです。この写真はプレゼントのクッキーと一緒に写したものです。
 関節に問題があった後ろ脚が弱り、大好きなお父さんとの散歩も現在はあまりできませんが、食欲はモリモリなので、来年の娘の結婚式は見届けることができそうです。

(江川博子さん 茨城県/60歳/主婦)

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