Song Review: 世界中が大注目する第一弾シングル「ピロートーク」から感じ取れるゼインの凄味とは?
Song Review: 世界中が大注目する第一弾シングル「ピロートーク」から感じ取れるゼインの凄味とは?

 元ワン・ダイレクションのゼイン・マリクが、1月29日に「ピロートーク」でソロ・デビューを果たした。前日に先立って公開されたビデオは、1週間経たずして、3000万回視聴を記録、そして29日にiTunesで発売されるや、すでに60か国以上でNo.1をマークする大ヒットに至っている。

 最新技術を駆使して制作されたこのビデオは、「ピロートーク」というテーマに沿った、エロティックな絡みをアートタッチに描いた作品に仕上がっていて、1D時代とは一転した、アイドルからアーティストへ、ゼインのソロ・プロジェクトに対する姿勢というか、方向性のようなものを伺える。

 グループ当初からヴォーカルの力量は折り紙付きだったものの、サウンドが違うだけで、こうも色気を醸せるのかと、ゾっとしてしまうほど、ゼイン・マリクというアーティストの凄みを感じる。ミディアム調の最新R&Bトラックに乗せた、枕元での愛のささやきを、まんま歌に乗せたようなグルーヴが心地いい。

 脱退を決意し、何をやりたかったというのが、この曲で明確にわかる。「セックス」というテーマをソロ・デビュー曲にもってくるという挑戦は、ワン・ダイレクションでは絶対にできなかった。ガッカリさせてしまった、1D時代のファンにも、こういうことだったのね、と納得させられるクオリティだろう。ツイッター上でも一気に拡散し、絶賛の声が飛び交っているようだ。

 ラジオでもパワープッシュされていて、次週のシングル・チャートでは、現在ワンツーフィニッシュを飾っている、ジャスティン・ビーバーを打ち破り、No.1デビューを果たすことも期待される。「ピロートーク」が収録される、ゼインのデビューアルバム『マインド・オブ・マイン』は、1Dの脱退からちょうど1年越しとなる、3月25日に全世界同時発売される。2016年、ゼインの飛躍は止まらない。

Text: 本家 一成