安倍晋三元首相が7月8日午前11時30分ごろ、奈良市の近鉄西大寺駅前で演説中に銃撃され、死亡した事件。目撃証言や現場で撮影された動画などから、安倍元首相は、演説を始めてから2分程度経ったころ、後方から近いづいてきた男に撃たれたとみられる。銃撃後、その場で取り押さえられ、殺人未遂容疑で逮捕されたのは山上徹也容疑者(41)。手製とみられる銃で撃ったという。
【動画】安倍元首相が演説を始めてから容疑者が取り押さえられるまで
「駅前のバス停付近から安倍さんの後ろの方に変な男が近づくなと思ってみていたら、(体の)左のあたりから黒い筒のようなものを右手で取り出して、水平に構えた。何事かと思った瞬間、大砲のようなすごい音がして、白い煙があがり、火薬のにおいが充満した。続けてもう一度、発射した。花火かと思たら、安倍さんが倒れて警察が覆いかぶさっていたので、撃たれたのかと思った。筒は黒っぽくて、長さ20~30cmくらい。警察が取り上げて、路上に投げていた」
こう話すのは、銃撃直後、山上容疑者が取り押さえられた瞬間を撮影した50代の男性。
写真には、近くにいた警察に取り押さえられている山上容疑者が写っている。
山上容疑者は、何かを叫んでいたという。
「警察が山上容疑者に飛びかかるまで、数秒だった。4人くらいが山上容疑者に覆いかぶさり、路上に押し付けて取り押さえた。警察の怒声がすごかった。そこから歩道にまで引きずっていったところを撮影しました。山上容疑者は何かを叫んでいたけど、『わー』とかしか聞こえなかった」(前出の50代男性)
そして、安倍氏の様子について男性は、
「安倍さんが撃たれたと確信したのは、犯人が引きずっていかれた後。銃撃から1、2分してから。奈良市長らが『撃たれた』『AEDだ』『119番してくれ』とパニックのように叫んでいた。安倍さんはスーツの上を脱がされて、白のシャツには血がにじんでいて、真っ青になって意識がないように見えた」
と話した。さらに、安倍元首相が演説をはじめる直後のことが印象的だったと振り返る。
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