増田陸の台頭で、一塁のレギュラーから押しのけられたのが中田翔だ。巨人に電撃トレードで途中加入した昨季は34試合出場で打率.154、3本塁打、7打点と精彩を欠き、オフは体重110キロ前後まで20キロ増量と不退転の決意で肉体改造を敢行した。今季は開幕スタメンを飾ったが、打撃の状態が上がらず2度の登録抹消を経験。7月に入ってスタメンでの出場機会が増えて打撃も上向いているが、まだまだ満足できる数字ではない。

 V逸となれば、一塁は補強ポイントになるだろう。遊撃の坂本が一塁にコンバートされる可能性もある。注目されるのは中田の処遇だ。

「一塁の守備能力の高さで言えば、中田は球界トップクラスです。ただ打撃で結果を出さなければ厳しい。増田は一塁でチャンスをつかみましたが、来年以降は外野や二遊間で育てると思います。坂本がもしコンバートするとすれば、そのポジションによって、他の選手の守備位置も変わってきます。例えば三塁に転向するようだったら、岡本和真が一塁に回る。いずれにせよ、中田は後半戦で結果を出さないと来年巨人のユニフォームを着られる保証はない」(スポーツ紙デスク)

 7月6日に発表された「マイナビオールスターゲーム2022」ではファン投票の最終結果でセ・リーグ一塁手部門に選出された。日本ハム在籍時の18年以来4年ぶりに球宴出場が決まるなどファンの人気は依然として根強い。

 プロ15年目の33歳とまだまだ老け込む年ではない。中田は復活できるか。(梅宮昌宗)

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