「お城博士ちゃん」こと栗原響大(ひびき)さん(12)は、小学生だった当時、テレビ番組「博士ちゃん」で豊富すぎるお城の知識を披露し一躍有名になった中学1年生。小学校1年生で城の魅力にはまり、これまで足を運んだ城の数は292にも上る。日本に2万~3万カ所もあるという城は、実はとても身近な存在。栗原さんに、城の楽しみ方と、一生に一度は行きたい「オススメの城」、そして彼が「お城は身近なテーマパーク!」と力説する理由を聞いた。
* * *
「お城博士ちゃん」こと栗原響大さんが城の魅力にはまったのは小学校1年生のとき。日本初の世界文化遺産としても知られる姫路城(兵庫県姫路市)をおとずれたことがきっかけだった。江戸時代以前に建設され、今もその姿をとどめる天守をもつ「現存十二天守」のひとつで、白鷺(しらさぎ)城とも称される白い天守を擁する。
「お城のことを何も知らないときに見たのですが、すごく心を打たれまして、そこからお城をどんどん知りたいと思うようになりました」
幼稚園のころから図鑑の影響で歴史好きだったというが、姫路城に心打たれてからは「城沼」にどっぷりはまった。以来、「現存十二天守」をはじめ日本中の城に足を運び、2022年7月末現在で「日本100名城」79カ所、「続日本100名城」69カ所を含む292の城を踏破した。日本全体で城は2万~3万あるというから、まだまだ行くべき城はたくさんあると情熱を燃やす。
それにしても、なぜ「城」が好きなのか。
(1)城は奥が深い!
城といえばいわゆる「天守閣」(天守)をイメージする人が多いだろう。だが城の要素はそれだけではない。城を取り囲む「石垣」や「土塁」、敵の侵入を防ぐ「堀」。出入り口である「門」や、敵を攻撃する拠点となる「櫓(やぐら)」などさまざまな構造物がある。立地ひとつをとっても、山の上にある「山城」、小高い山にある「平山城」、平地に築いた「平城」など、種類はさまざまだ。